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541話

池北は煙草をくわえたままズボンを引き上げながら、言った。「俺が酔ってるとでも思ったか?あの二人の女がなぜ俺に近づいてきたか、それぞれ考えがあってのことだ。さっき爺さんが失脚したって言った途端、あいつらの顔つきが変わっただろ」

「そうだったか?俺は気づかなかったけど」と私は言った。

池北は答えた。「お前ってやつは本当に鈍いな。いい顔した割には、目が半分見えてないみたいで、何も見えてない。とにかく言った通りにしろよ。それと郑芋儿と澄澄のことだが、ここに良いものがある。後でこっそり飲ませてやれば、朝まで爆睡間違いなしだ」

「やめておこうぜ、兄貴。そんなの冗談じゃすまないだろ」と私は言った。

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