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368話

言われた通りに、その日の夜行きの航空券を購入して出発した。

Z市に戻ったのは翌日のことで、タクシーに乗って病院へと直行した。

病院に入るとすぐに本能的にICUへ向かったが、そこは空振りだった。高伯父はそこにはいなかった。

小叔母に電話をかけると、小声で「まだ病室にいる」と言われ、少し安心した。ICUに入っていないということは、病状はまだ比較的安定しているのだろう。

だが病室の様子はICUとほとんど変わらない状態になっていた。小叔母は悲しそうな顔で部屋の外で私を待っていた。「お義父さんがICUでの救命処置を頑として拒んでるの。苦しむだけで無駄遣いだって言うの。阿亮、これから気をつけてね。お義父さ...