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360話

「さっき馬総のところに行ったんだけど、会ってくれなかったの。これってどういうこと?先月はあなたがラオスで命懸けで働いて、二日前もラオスで彼のために走り回ってたのに。仕事が終わったら用済みってこと?」と鄭芋児はフォン兄の事務所の方を指差して言った。

「誤解だよ。そういうわけじゃない。本当に留学に行くことになったんだ。フォン総は事前に相談しなかったことに少し不機嫌なのかもしれないけど。でもこれでいいんだ。どうせ行くつもりだったし、これで退職して去る方がすっきりする」と私は答えた。

鄭芋児はまだ私に折れてほしいようだったが、私が息もつかずにむくれて立ち去るのを見送った。

外に出ると、涼楚が既に...