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324話

目的地に着くと、皆が背筋を伸ばして座っていた。中央に座っていた年配の方だけが、どうやらリーダー格のようで、梁啓と私に軽く頷いた。私たちは最後列で席を見つけて腰を下ろした。

予想外だったのは、会議で参加者の紹介がなく、私という見知らぬ人間に振り向く者もいなかったことだ。

会議の内容は概ね、関連業務の説明と、取り締まった犯罪者についての報告、そして各部門に協力を求めるというものだった。

何の栄養もないこの長々とした報告を頭を霧で満たされたまま聞き終え、解散する人々と共に会場を後にした。参加者たちは互いに知り合いもいれば見知らぬ者同士もいたようだが、誰も声を上げることなく、ただ微笑みながら頷い...