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261話

家にいても暇だし、ちょっと時間を作ってヨガスタジオに行ってみた。震兄さんはいなかった。見知らぬ人ばかりの部屋を見ていると、かつて震兄さんと晶姉さんと過ごした短い楽しい時間が思い出されて、心が少し暗くなった。

幸いテコンドーのコーチはいたので、彼と少し練習した。

練習後、タバコを吸いながらコーチに言った。「あなたのような往復の技は、ナイフを持った相手には全く役に立たないですよ」

コーチは真剣な表情で言った。「拳や足で相手をどんなにボロボロにしても、大した罪にはならない。でもナイフを手にしたら、性質が変わる。凶器を持っての暴行になる。もし技の制御がうまくできなければ、何年か刑務所行きは避けられ...