Read with BonusRead with Bonus

103話

事務所に戻ると、同僚たちが一斉に話しかけてきた。今や事務所には五人もいるのに、自分が現場に行かなければ皆が苦労することになると、嘆き声が響き渡る。

昼食の時間にもならないうちに、会議で自分に割り当てられた仕事はすべて片付けていた。

部署の会議通知を確認すると、今日は火曜日で、木金土の三日間がイベント期間だった。

展示会については以前ボランティアをしたことがある。非常に手間のかかる仕事で、様々な機材の運搬や人員の配置など、後方支援だけでも人をへとへとにさせるものだ。

それらを自分がやらなくて済むなんて、本当に幸運だと思うべきだろう。

上司に何か意図があるのか聞く機会をずっと探していたが、彼...