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645話

こうして翠芳と安二虎は寨の外へと山道を歩き始めた。翠芳は女性ながらも歩くさまは風を切るようで、彼女はあまりにも安二虎に会いたかったのだ。安二虎が南方から戻ってきてから、彼女を抱いてくれることはなく、もう狂いそうなほど我慢していた。

人気のない場所に着くなり、翠芳は待ちきれずに安二虎を草むらへと引っ張っていった。何も言わず、ただ早く目的地に着きたかった。貴重な時間を無駄にせず、安二虎に空虚な体を満たしてもらい、十分に女を感じたかったのだ。

安二虎ができてからというもの、彼女は安大彪の十日半月に一度あるかないかの三流テクニックに何の期待も感じなくなっていた。彼女が求めていたのは安二虎のような狂...