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364話

「こうなると安二虎は納得できなくなったぞ。尼さん、いや、すまねぇ、あんたはそんなに老けてねぇな。了尘師太って言うんだろう!了尘師太、今日のことは静心のせいじゃねぇ。俺様、安二虎が彼女の美しさに惚れて、我慢できずにヤっちまっただけだ。静心はいい女だ。今さら山を下りろなんて、十何年もあんたに仕えてきたのに、彼女にどこへ行けっていうんだ?」

粗野な言葉遣いを聞いて、了尘は安二虎を軽蔑の眼差しで睨みつけながら皮肉った。「施主、それこそ貧尼がお尋ねしたいことですよ!彼女をお気に入りなら、なぜ連れて山を下り、妻にされないのです?」

「師匠、静心が師匠のもとを離れたくないだけで、この施主とは関係ありませ...