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355話

安二虎が言った。

「うん!そうだよな。実際、安大彪のやつもそこまで悪い奴じゃないし、それに年もいってるしな。もう六十だろ?どうにもならないよ。今年で退くんだろ?村長が誰になるかまだ分からないよな。安勇は戻ってこないだろう、もう町で自分の仕事があるし、嫁も子供もあっちにいるんだ。もしかしたらお前このロバの糞玉が将来この村の一番の実力者になるかもな!三十年河東三十年河西、誰にも分からないよ」と翠芳が言った。

「そうだな、つまり今年は改選があるってことか?」安二虎は笑いながら尋ねた。

「そうよ。年末には必ず改選があるわ。大彪が言ってたわ、年末まで務めたら辞めるって。彼が言うには、どうせ大軍が市に...