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283話

彼らが視界から消えていくのを見送り、楊梅と張媛は共に喪失感を覚えていた。しかし、お互いに自分の心情を打ち明けることはできなかった。

一方、安二虎たち三人だが、最初は道路も比較的平坦で問題なかったものの、深山に入ると山道は急に険しくなっていった。王俊博は力があまりなく、方向を上手く保てず、何度か転びそうになったが、幸い安二虎が足で支えて事なきを得た。

安全のことを考え、また安二虎が後ろから趙兮に対して余計な考えを抱かないようにと、趙兮は彼に自分の腰を掴んでいいと言った。大丈夫だからと。王俊博も「問題ない、みんな仲間なんだから」と言った。

安二虎が心配したのは、この夫婦がそういうことを気にし...