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2698話

翠芳は恐怖に震えた声で言った。

「彼は心のバランスを崩しているのよ。翠芳姉さん、いつか彼と話し合ってみるよ。このまま君を苦しめ続けたら、結局君を失うだけだ。そうなったら僕にも彼を助けることはできない。翠芳姉さん、ごめん。僕が君たちの関係をこじらせてしまったんだ」

「二虎、あなたは関係ないわ。彼はもともと病的な心の持ち主よ。もう気にしないわ。どうせ続けられないなら、もう終わりにするだけ。昨夜も彼に詰め寄ったのよ、幽霊の真似をして人を脅かしたのは彼かって。否定したけど、実際は絶対彼に決まってるわ。何度も言ったのよ、夜中にベッドを見ると誰もいないって。彼はいつも『寨の見回りに行ってる』と言い訳す...