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2683話

今、安大彪も彼らに続いて集落の門まで来ていた。彼は近くに潜み、安二虎と翠芳の会話に耳を傾けながら、内心で不安を募らせていた。安二虎が自分の幽霊の振りをした件を話してしまうのではないかと恐れていたのだ。もしそうなれば、これからどう翠芳と向き合えばいいのだろうか?

「翠芳姉さん、君が思っているようなことじゃないんだ。本当に何も見つからなかったんだ。これからはあの場所に行くのはやめた方がいい。穢れているんだ。俺もなるべく行かないようにする。行くにしても昼間だけにするよ。夜は絶対にダメだ。いつか夜に幽霊に首を絞められるかもしれないからな。さあ、行こう」安二虎はそう言いながら、翠芳を下ろした。

翠芳...