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2580話

モリアは携帯電話を手に取って言った。

アン・アーフーは一目見て、ぎょっとした。心の中で「この女、電話を切ってなかったのか。やばい、カルロスに悪口を言ったのがバレてしまった」と思った。そこで急いで携帯に向かってにやりと笑いながら言った。「カルロス様、怒らないでくださいね!私はただ、モリア夫人は最高だということを言いたかっただけです。こんなに寛大な計らい、感謝しています。彼女を大切にします」

カルロス大統領は多少腹を立てていたが、アン・アーフーに腹を立てても意味がないことも分かっていた。そこで淡々と言った。「アンさん、済んだらすぐに戻ってきてください。私はもう迎えに行きませんから、モリアに大統...