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2565話

「ご存知かもしれませんが、私の前の三代目大統領は反対派に暗殺されたんですよ。実際の証拠はないものの、誰もが反対派の仕業だと知っています。今日私がアダムスを裁いたら、明日は私が街頭で血を流すことになるかもしれない。十分あり得ることです」

「そんなに危険なのか?だったらなんでこんな仕事やってんだよ!こうして外に出るのも危険じゃないのか?」安二虎は尋ねた。

「まだ矛盾は激化していませんから、今はまだ大丈夫です。矛盾が激化してはじめて、私の危険も始まる。もちろん、恐れてはいません。恐れていたら大統領選に出馬しませんでしたし、それに私にも支持者がいます。今はマラ市のすべての武装組織、軍隊も警察も、私...