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218話

安二虎はたちまち胸が高鳴り、生への渇望がこれまで以上に強くなった。まず荷物を温泉の岸辺に置くと、自作の簡易な杖をつきながら深い谷へと歩を進めた。草むらに近づくと、彼は慎重になった。この荒涼とした深い谷に突然現れた余所者である自分は、ここの生態系のバランスを乱してしまったのかもしれない。未知の危険が待ち構えているかもしれなかった。

案の定、杖で草むらをかき分けて五メートルも進まないうちに、人の骨格と頭蓋骨が目の前に現れた。安二虎は思わず体を震わせ、無意識に数歩後ずさった。考えてみれば、これはただの死者の骨に過ぎないのだ、何を恐れることがあろう?しかし、さらに奥へ進むと、百平方メートルほどの雑草...