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2169話

木彪は話を聞いてすっかり呆気に取られた。安二虎が手を引いて自分にやらせるつもりだとは思ってもみなかった。この総指揮官がいなくなれば、正直自信がなかったのだ。

「大将、それはマズイっすよ!あんたがいないと、俺、自信ねえっす。だからやっぱり、この戦いが終わるまでここに残って、それからタ市に戻った方がいいんじゃないすか?」

彼は知るよしもなかったが、安二虎はまさに帰心矢のごとく、心はとうに安家寨や秀陽県、秀江市へと飛んでいたのだ。彼がこれほど木彪を育ててきたのも、いずれ彼に任せ、将来この兄弟たちを率いてまっとうな道を歩ませるためだった。

「木彪、もう決めたことだ。実行しろ。俺は自分の目に自信が...