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1843話

「運命だな、今夜は眠れない夜になる」

そう思った矢先、伊万卡は再び安二虎に起こされた。あの命取りの激しいリズムに、彼女はまた人生の頂点へと導かれ、彼と共に死んでしまいたいという衝動すら感じていた。

あまりの幸福感と快感に、どう表現すればいいのかわからなくなった伊万卡は、彼をきつく抱きしめ、彼の熱狂的な愛撫を受け入れていた。そのとき、突然横から肝が凍るような狼の遠吠えが響き渡った。

続いて、四方八方から次々と狼の遠吠え声が聞こえ始め、伊万卡は驚愕のあまり一気に頭が冴えてきた。

「ちょっと、二虎、動かないで。聞いて、私たち狼に囲まれてるみたい」伊万卡は驚きの声を上げ、同時に安二虎をきつく挟...