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1653話

この兵士が蒋英のそばに来たとき、まだ何も言う間もなく、安二虎が素早く出手して、ぱっと彼のツボを押さえ、一瞬で口がきけなくなり、その場に立ち尽くしたまま動けなくなった。安二虎はすぐさま彼を草むらへ引きずり込み、兵士自身のベルトで縛り上げ、さらに彼の服で口を塞いだ。

「姉さん、こいつに仲間を呼ばせよう。重病の女性がいて、一人じゃ手に負えないから皆で手伝いに来てくれと言わせる。言うことを聞かなければ殺す、変なことを叫べば殺す、とね」

そう言いながら、安二虎は腰の短剣を抜き、兵士の喉元に突きつけた。

「二虎、もし言うことを聞かなかったら、本当に殺すの?」蒋英は心配そうに尋ねた。

「殺さないよ、...