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1532話

しかし、自分の心に区切りをつけるため、彼は審査団に各社の入札書類や採点状況を見せるよう求めた。審査団は公平性を期すため、ビデオ形式で各社の提案書と専門家の採点状況をすべて公開した。楊軍はそれを見てすぐに理解した。

業界人なら誰でも気づくことだったが、自分の入札書は相手に研究されていたのだ。例えば龍洋不動産の工事納期は3年だったが、趙氏グループはそれを35ヶ月と設定し、1ヶ月早く完工するとしていた。それだけで高得点になるわけだ。総額も龍洋は29億9千万なのに対し、趙氏グループはたった100万少ない金額を提示していた。これでも優位性があるというわけだ。

しかも、技術提案と商務提案の両方で趙氏グ...