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50話

方青は口を開いた。「まず座って。少し聞きたいことがあるんだ。怖がらなくていい!」

小七は頷いて、席に着いた。

「それで、何を聞きたいの?」

この男性は悪人には見えない。さっき彼が言ったのは、会社の存亡と罪のない人々に関わることだと。

それはいったいどういう意味だろう?

小七は経理部の目立たない存在で、入社して三年になるが、何度も辞めたいと思ったことがある。

でも...

おそらく、この会社で見聞きすることに慣れてしまったのだろう。

さっきは確かに方青に驚かされた。

しかしそれは他でもなく、幽霊に出くわしたと思ったからだ。

つい先日、経理部の部長が会社内で亡くなったばかりだった。死因は突然の病気発...