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46話

映紅が落ちる直前、彼女は方青の手を掴んだ。

二人は一緒に水中へと落ちてしまった。

映紅の反応速度は極めて速く、このチャンスが来たと思うや否や、方青をしっかりと抱きしめた。

彼を水中に押し込もうとしたのだ。

方青は彼女に抱きつかれながらも、自然と両手で映紅を支えようとした。

映紅は泳ぎが得意ではなく、長く息を止めることができない。

だが彼女は一つのことを忘れていた。

方青が自ら調整できる水深は、ほぼ二メートルもあるということを。

今、映紅と方青がいる場所は最下層で、頭を水面に出すことなど到底できない。

こうして方青を抱き、水中に押し込んで、この混蛋を始末しようとしていた。

しかし彼女自身も長く息...