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166話

「不思議だね、傷口に塗っても、痛みがなくて、むしろ少し冷たく感じるよ」

しばらくすると、確かにあの泥の臭いがしなくなった。

亜東は笑いながら言った。「本当だ、効果があるんだな」

刀語はうなずいた。「この森の中には、珍しい草がたくさんあるわ。しかも、外のどんな森でも見つからないようなものばかり」

いわゆる、毒があるところには必ず解毒があるということ。

このような一方の覇者にも、必ず天敵がいるものだ。

「亜東、あとで手伝ってほしいことがあるの。男の人たちを何人か呼んで、上に登って葉っぱをたくさん取ってきて。葉の汁をもっと集めたいの、多ければ多いほどい...