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163話

「そして、冷月も手を貸してくれて、亜東をこちらに引っ張ってきた。

そのとき、刀静人はすでに意識を失いかけていた。

目の前の刀語を見て、口を開いた。「解毒薬!」彼女はバカではない。なぜ方青の仲間たちは無事なのに、自分の部下たちはこの匂いの影響を受けているのか?

明らかに彼らが刀語を持っているからで、し�語の体からは薬の香りが漂っている。医術を心得た者だと推測できる。

しかし、刀家には医術を知る者は少なくない。

刀静は思いもよらなかった。刀語が刀家医門の唯一の継承者だということを。

彼女たち二人の地位には大きな隔たりがあった。

刀語の腕の印の色は、彼女自身が変えたものだった。もちろん、刀家の者たち...