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154話

「こんな高いところまで登るの?」

上には十数メートルもの幹だけの部分があり、それも数人がかりでも抱えきれないほどの太さだ。

葉は高いところにあり、それを取り下ろすのは容易ではない。

刀語が鼻を鳴らした。「登らないなら、死を待つだけだ。あの食人蟻の戦闘力は強烈で、数千や数万は少ない方だ。数十万はいると思った方がいい」

「夜を安全に過ごすには、上に登るしかない」

刀語がそれほど真剣に言うのを見て、亜東は歯を食いしばって登り始めた。彼は腕力があるので、木登りはそれほど難しくはなかった。

そして立っていた江峰もこの時、動き出した。

食人蟻の群れに突進し、直接手伝い始めたのだ。

本来なら、この時点で立ち...