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736話

「まさかここまでしてくれるとは思わなかったよ」

趙天明はマーさんの心遣いに驚きながら、ルームカードをポケットに入れて言った。「わざわざ気を遣ってくれて、ありがとう」

「何を言ってるんだ、俺たちは親友だろう。思いっきり楽しんでくれれば、それが一番の礼だよ。あ、そうだ、これも忘れるところだった」

マーさんはそう言いながら、また何かの箱を趙天明の手に押し込んだ。

趙天明は個室の薄暗い光の中でそれを見てみると、どうやら薬の入った小箱のようだった。

「これは何だ?」

「ベッドで使うやつさ。忘れずに飲むんだぞ」

趙天明はすぐにそれが何かを理解し、マーさんに返そうとした。「こんなの必要ないよ」

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