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520話

趙天明がベイ宝児の身体から転がり落ちた時、彼は自分のズボンに大きな湿り気があることに気づいた。

当然、ベイ宝児は趙天明に見せつけるつもりはなく、彼が彼女の上から離れた瞬間には既に布団を引き寄せて身体を覆っていた。そうすることで、露わになった胸元も、恥ずかしい光景も隠すことができた。

病室の空気は突然、耐え難いほど気まずいものに変わった。先ほどまでの艶やかな雰囲気は、ベイ宝児の絶頂とともに跡形もなく消え去っていた。

「趙お兄さん、わ、私たち、こんなことできないわ。ここ病室だよ!」ベイ宝児はどもりながら言った。

趙天明は一瞬戸惑ったが、すぐに頷いた。「じゃあ、退院したら」

趙天明は焦って...