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1116話

白雲は決して落ちぶれた女性などではなかった。先ほど趙天明の前では極めて開放的に振る舞っていたが、もし本当に奔放な女性だったならば、彼女は浴室から出てこなかっただろう。

以前、趙天明の股間の逞しさに手で触れたことはあったが、その凶悪な本来の姿を白雲が見たのは今回が初めてだった。

好奇心は牛をも殺すというが、白雲もまた女性特有の好奇心によって自分の人生を変えてしまった。

外では、白雲は「観客」という役を見事に演じきった。浴室の木の扉を開けた瞬間から趙天明が慌てて入浴を終えるまで、彼女はまばたきひとつしなかった。

趙天明が入浴を終えたとわかってようやく、彼女は名残惜しそうに一瞥してから足を動...