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876話

「家賃だけでも、一年間で八桁近くになるだろう、少なくとも」

「見学だけにしておこう。秦悦と渡り合うなんて、俺たちの力じゃ向こうのウォームアップにもならないさ。それに、俺たちの間には恨みもないし、前回は俺たちが彼女を助けたんだ。彼女にまだ人間性があるなら、張平への恨みを俺たちに向けることはないはずだ」

彼は林川をちらりと見て、笑みを深めた。「張平にしろ秦悦にしろ、どちらが勝とうと、俺たちには小川というお守りがある限り、大丈夫だ」

そう言うと、旭兄は声を潜め、表情をぐっと引き締めた。「ウズラが昨夜教えてくれたところによると、軍刀は山鷹と猟隼を連れてきて、二郎は四大天罡を、それに仏様の側には黒閻魔...