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824話

「仏様」は林川を数回見つめると、非常に落ち着いた口調で、林川のほうを指さした。「二郎を解放して、張平だけ残せ。そうすれば、お前たちは全員帰っていい。お前たちの問題に首を突っ込む必要はない。命は一つしかないんだ。お前の周りの仲間たちのことも考えろ。チャンスを一つやる。受けるか受けないかは、お前次第だ」

傍らにいた白楓は目を見開き、ヘラヘラと笑った。「二郎?マジで自分を二郎神だと思ってやがるのか?」

そう言うと、彼は感情を爆発させ、肉切り包丁を拾い上げ、三つ目の胸に向かって、一刀振り下ろした。目すら瞬かせなかった。三つ目の服に切れ目が入り、そこからゆっくりと血が滲み出てきた。彼は苦しげに唸るだ...