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816話

「今の状況を見ると、私たちは、この子供たちも、相手には全く眼中にないんだ。両者が衝突したとき、私たちがいったい何を変えられるというんだ?」

林川は静かに口を開いた。「たとえ打ち破れない壁だとしても、俺はその上に血の跡ぐらい残してやる。最近のことだが、閉口瓶(メンヨウピン)たちに伝えてくれ。みんな大人しくしていろ、事を起こすなと」

旭兄は頷いた。「わかった、伝えておく。何かあったら、すぐに連絡する」

旭兄はバーに入り、閉口瓶たちを呼び出すと、数人でアコードに乗ってゆっくりと去っていった。

林川はバーの入り口にしゃがみこみ、前方をぼんやりと見つめていた。頭の中は混乱し、考えれば考えるほど気分が悪...