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814話

両側には様々な花束が飾られ、何かのイベントを行っているようだった。空気中には淡い香りが漂い、その雰囲気に感化された林川は気分が明るくなり、ポケットに手を入れたまま立ち尽くしていた。

一方、白楓は楊莉を抱き寄せ、二人は楽しそうに会話を交わしていた。

旭兄のカウントダウンに合わせ、集まった人々から歓声が上がった。その直後、無数の色鮮やかな花火が夜空で炸裂した。とても美しく、一瞬にして頭上の空は七色に染まったかのようだった。

旭兄は口に煙草をくわえ、微笑みながら林川の傍に歩み寄り、顔を上げて林川と一緒に空を見上げた。

「わぁ、綺麗!」

王珊珊は花火の下でぴょんぴょんと跳ね回り、雰囲気は最高...