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765話

林川の額から、たちまち冷や汗が噴き出した。もし拳銃が見つかったら、今夜で自分の命は終わりだ。

こんな死に方は、情けない!

旭が冷静に口を開いた。「慌てるな。明らかに俺たちを狙ったものじゃない。銃は座席の下に隠せ。すべての車を調べるわけじゃないさ。身分証明書を見せるだけだろう。おそらく誰かを追っているから、こんなことになってるんだ。リラックスして、向こうの言うことに従っていればいい」

林川は歯を食いしばりながら、拳銃を取り出して座席の下に置いた。異常なほど緊張し、心臓の鼓動が早まり、背中は冷や汗でびっしょりだった。

車がゆっくりと前進し、検問所に近づくと、林川も少し落ち着きを取り戻し、窓を...