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718話

動きが速すぎて、多くの人が反応できなかった。彼らが状況を把握した時には、すでにその男は地面に倒れていた。

林川は視線を戻し、手にした軍刀を男の尻に突き刺した。男は目を見開いて悲鳴を上げ、もがく中で肘が林川の鼻を強打した。

すぐに鼻血がどくどくと流れ出した。林川は首を振り、手で適当に血を拭った。そして一歩踏み出すと、片手で男の首を抱え込み、刀をもう一度太ももの付け根に突き刺した。

「くそったれ!兄弟たち、武器を持て!」

混乱の中、誰かがそう怒鳴った。遊びに来ていた客たちは恐怖で四方に後退していった。林川と旭の周りには一瞬で空間ができ、辺りは大混乱となり、罵声と苦痛の呻き声が入り混じった。...