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604話

「あんたが小川か?」彼が出てくるなり、林川に尋ねた。

林川は頷いた。すると、男の笑みがさらに深くなり、後ろを指差して言った。「阿平から君たちを案内するよう頼まれた」

張平の仲間と聞いて、林川はかなり警戒を解いた。彼の先導で、林川たちは山を登り、最終的に空き地で立ち止まった。顔を上げると、前方に三、四人が立っていた。張平は大きなコートを着て、林川たちに背を向けて最前列に立っていた。彼の目の前には一人の男が横たわっており、瀕死の状態で全身血まみれだった。現場は異様な静けさに包まれていた。

近づいてみると、浩哥もいることに気づいた。夜遅くにもかかわらず、彼は上半身裸で、背中には髑髏の刺青が入っ...