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524話

「正直、林川は張平が何をしようとしているのか分からなかった。

部屋の中は客用の個室になっており、マッサージ用のソファがいくつか置かれ、壁掛けテレビも一台あった。旭兄はバスタオルを巻いてソファに横になり、その傍らには妖艶な容姿の女性が座っていた。淡い金髪の長い髪をなびかせ、バスタオルを羽織った彼女は、雪のように白い二本の足を露わにしていた。

旭兄は起き上がり、笑みを浮かべながら林川の背後にあるソファを指さした。「林社長、どうぞ座って」

そう言うと、彼は張平に目をやり、林川に尋ねた。「こちらの方は?」

林川はさりげなく答えた。「私のバーで働いている者です」

個室には林川兄弟の他に、彼の子分が二...