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400話

「小川、早く寝なさいよ」

秦悦は優しく言って、バスタオルを纏ったまま横になった。

同じベッドで寝るようになって少し経つが、林川はまだ心の動揺を抑えられない。何気なく手の甲が彼女の肌に触れると、その感触は滑らかで柔らかだった。

肌が触れ合うたびに、彼女は林川が何か悪戯をするのではないかと思い、か細い体を少し震わせる。

唯一残念なのは、上にある林川たちに向けられたカメラだ。見上げるたびに、なんとも言えない違和感を覚える。林川の一挙一動がリアルタイムで配信されているのだ。

「小川、ちょっと芝居をしない?」

秦悦が林川の方を向いた。その輝く瞳には春の気配が満ちていた。こんなに近くにいると、彼女の吐息の...