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21話

林川が部屋に戻って横になった直後、秦悦が外からドアを開けた。

林川の部屋のドアはいつもロックされておらず、秦悦や張平が入ってくる時はいつも、ノックをするのが習わしだった。

暗闇の中、林川は目を細めてそっと様子を伺った。秦悦が複雑な表情を浮かべながらベッドの傍に立っていた。彼女は一枚のパジャマだけを身につけ、足には黒いショートソックスを履いていた。

「林川、寝た?」

彼女は小さな声で呼びかけた。

林川は熟睡しているふりをしたが、心臓は激しく鼓動していた。

その後、秦悦は何も言わず、ベッドに近づいて林川の掛け布団をめくった。テントのように盛り上がったそれは一目瞭然で、彼女は唇を噛みしめ、数分間躊躇...