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180話

「怖がることないわ、私には見えないもの」

唐菲菲はそう言って、「見えない」という言葉を特に強く噛みしめた。

林川は心臓が喉から飛び出しそうになり、極度の緊張状態に陥っていた。

中から秦悦が少し沈黙した後、ゆっくりと口を開いた。「小川に持ってきてもらおうかな」

唐菲菲は一組のパジャマを林川に投げ、背中を押した。「男なら気概を見せなさいよ。何よそんなにビビってるの?王デブをからかってた時はそんなに腰抜けじゃなかったでしょ?」

その挑発に、林川は歯を食いしばり、震える手でバスルームのドアを押した。

開けると、中から温かい湯気が顔に当たり、濃厚な香りが漂ってきた。

林川は「手探り」で中に入り、目の前の...