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1104話

「はい、これで」と言い残し、ウズラは窓を上げて、一人で大型のSUVを乗り回し、大きな鉄の門を突っ切って走り去った。スピードが速すぎて、林川はひっくり返るんじゃないかと心配になるほどだった。

その後、林川たちは中に戻ることはなく、外で待機していた。あの血なまぐさい光景を見たくなかったし、皆が必死に戦う姿も見たくなかった。外に立っていると、緊張していた神経がかえって緩んだ。おそらく皆も同じ気持ちだったのだろう。

作業服を着た男たちは林川たちには構わず、一団となって中に入っていった。林川は外に立ったまま、思考が乱れ、ぼんやりとその三階建ての洋館を見つめていた。事情を知らなければ、この洋館が組織的...