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887話

隣では電話がスピーカーモードで繋がっていて、愛する夫に聞かれていることなど、今はもう気にしていられなかった。この瞬間、彼女はただ快感に身を委ね、感情の発散が早く訪れることだけを願っていた。

刘威は今、静寂に包まれた寝室でスマホを握りしめ横たわっていた。電話の向こうから聞こえる肉体の打ち合う音——それは彼の魅力的な妻と、見知らぬ男の交わる音だと分かっていた。

梁文清の甘美な喘ぎ声が一つ一つ、刘威の心を刃物のように突き刺した。だが不思議なことに、刘威は自分の強く反応している部分を握り、上下に動かす手の力が自然と強くなっていくのを感じていた。

刘威はスマホを必死に握りしめ、興奮なのか怒りなのか...