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50話

しかし二人は何の動きも見せず、ただそのままお互いを見つめ合っていた。

最後は外から誰かが叔父さんを呼ぶ声がして、二人は急に我に返り、慌てて左右に離れて立った。二人の顔は赤く染まっていた。

李有金は一瞬立ち止まると、すぐに外へ駆け出して、何の用かと来訪者に尋ねた。

李有金が外へ飛び出したのは、来訪者に蘇樱の恥ずかしい姿を見られないようにするためだった。見られでもしたら、また余計な噂が立ちかねない。

一方、蘇樱はまだ心臓がドキドキと速く鼓動していた。

叔父さんが他の人との話を終えて戻ってくると、蘇樱はまだスマホを持って待っていた。叔父さんは急いで彼女の側に行って説明を聞いたが、先ほどのような甘い雰...