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164話

以前は自分から彭洋を部屋に入れたことなんてなかった。

室内に入ると、部屋中がピンク系の少女風の装飾で溢れていた。ベッドには様々な種類のぬいぐるみが所狭しと並べられていた。

李有金は振り返って尋ねた。「こういうぬいぐるみが好きなの?」

蘇樱は頷いて「うん」と小さく返事をし、言った。「結婚する前はすごく好きだったの。でも、結婚前に母が言ったの。結婚したら大人なんだから、もう子供みたいにしていちゃダメだって」

「だから結婚してからは自分を抑えて、なるべくそういう気持ちを持たないようにしてきたわ。今までもう一年くらい経って。少しずつ慣れてきたところ」

「でも母がこういうものをまだ取っておいて...