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1162話

「もう九時を過ぎている。王珊経理も疲れ切ってはいるが満足感に包まれた体で自宅に戻ってきた。

家に着くと、王珊は服も着替えずにソファへと身を投げ出した。腕や首筋には真っ赤な痕がくっきりと残っている。どうやら今夜も縄で縛られ、一晩中責められていたようだ。

疲労困憊しながらもあの味わいを反芻している王珊。確かに刺激的だったが、唯一不満なのはあの老いぼれの戦闘力が足りないこと。いつも道具に頼って補おうとするため、王珊は完璧な体験を得られないでいた。

王珊は心の中で考えていた。あの老いぼれは来月定年退職だから、こんなに焦って彼女と遊びたがるのだろう。

来月には自由を手に入れられる。「ご主人様」と呼ばれて...