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10話

蘇櫻は、叔父の李有金のことを考えながら、彼の事のすべてを思い浮かべつつ、指で叔父のシャツを体の中で動かしていた。

ふと、彼女は二胡を弾く李有金を思い出した。彼があの何の変哲もない小さな椅子に座り、官能的な曲を奏でていた時、彼の纏う雰囲気はたちまち違ったものに変わっていた。

優しく、心を揺さぶるような。

「あぁ……」

ついに、蘇櫻は体を強張らせ、唇を必死に噛みしめたが、それでも抑えきれない快感の吐息が漏れ出した。

彼女の頭の中は真っ白になった。

蘇櫻は力なく壁に寄りかかり、目尻から一筋の涙が伝った。

彼女は自分が李有金に、自分の叔父に、あってはならない感情を抱いてしまったことを悟っていた。

蘇...