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811話

「あっ!」

張蓉蓉は恥ずかしさのあまり大声を上げ、布団を引っ張って頭まで覆い隠した。

「あなた...あなたたち...」静姉さんは驚愕の表情で私たちを見つめていた。

静姉さんの表情を見た私は、わざと驚いたふりをして、説明を始めた。「静姉さん、お帰りなさい。蓉蓉がさっき胸が少し痛いって言うから、ちょっと診てあげてたんだ」

そう言いながら、手に持った銀の針を振ってみせた。

静姉さんは明らかに信じていない様子で、私を一瞥すると、振り返って張蓉蓉に声をかけた。「蓉蓉、本当に胸が痛いの?」

「お姉ちゃん、なんでか分からないけど、急に胸が痛くなっちゃって...」

張蓉蓉も賢いもので、私の意図を...