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801話

工事中らしき店に足を踏み入れると、大柄な女性が背を向けて工事の指示を出していた。間違いなく店主だろう。

「こんにちは」

私が丁寧に声をかけると、彼女はすぐに振り向いた。ふわりと揺れる髪に続いて、その美しさに私は一瞬で引き込まれてしまった。

赤いワンピースが彼女の魅力的な体を包み込み、長い髪の下の色っぽい顔立ちには妖艶な雰囲気が漂っていた。胸元の開いた服からは深い谷間がはっきりと見えた。

私の視線に気づいた彼女は、眉をわずかに寄せ、不快そうな表情を見せた。

我に返った私は、気まずく笑いながら思わず言った。「工事中なんですね。私、隣の通りで店をやってるんです」

「ああ」

そう言うと、...