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76話

でも、考え直してみれば、私の心配は杞憂に過ぎないんだ。

こんな思う存分楽しめる日々なんて、そう何度もあるわけがない。今回帰ったら、叔父の目が光る中で、おそらく一週間も叔母さんと一度できるかどうかも怪しい。だからこそ、今回の機会は特別貴重なんだ。気にしすぎる必要もない。

そう考えていると、叔母さんからLINEが来た。「早く休んでおきなさい。お昼にチェックアウトして海辺に行くわよ」

私はOKの絵文字を送り返し、スマホをマナーモードに切り替えて、そのまま眠りについた。

この一眠りは格別に心地よく、ノックの音で目が覚めた。時計を見ると、もう午前11時半だった。

目をこすりながらドアを開けると...