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715話

誰も姫の容姿を見ることはできなかったが、その柔らかく骨のない身のこなしから、並々ならぬ気品が感じられた。

「どういうことだ?姫はなぜ面を取らないんだ?もしかして回族なのか?でも普通の娘たちは誰も面をつけていないじゃないか?」

姫がこのような姿で登場したことで、遠方から「娘の節」に参加するために訪れた観光客たちは驚きの声を上げた。

彼らは、姫がまるで琵琶を抱えて顔を半分隠すかのように現れるとは思いもしなかったのだ。

「そうだよな、あんな絶世の美女なら、どうして俺たちに見せてくれないんだ?面紗で隠すなんて、もしかして醜くて、俺たちの前で晒す自信がないんじゃないのか?」

姫のそのような奥ゆ...