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707話

でも、なぜだろう?最後になって彼女は梅干しに過ぎず、白雪こそが最後の姫になったのか?

「梅干し、つまりあなたの言い分では、白雪も姫になれるし、あなたも姫になれるというわけね?まさか、あの時『梅干し』女将として誓った言葉を忘れたとでも言うの?」

梅干しの狂気じみた様子を見て、牛祭司の言葉には少し冷酷さが混じっていた。

そして彼は猛兄さんに目を向けた。中州の「四天王」の一人と称される猛兄さんは、大牛祭司の視線を感じると、思わず身をすくめた。

その様子から見ると、心の底では、猛兄さんはまだ老祭司を恐れているようだった。

「阿猛、なぜそんなに分別がつかなくなったんだ?忘れたのか?お前が最も孤...