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600話

私が江可儿を掴んだと同時に、彼女の尻をピシャリと一発叩いた。その衝撃で彼女の尻は一瞬形が変わるほどだった。

だが、その弾力も同時に感じ取れた。痛みに顔をゆがめた江可儿が噛みつこうとしてきたが、私は手を伸ばして、あっという間に彼女を一丈ほど離れた場所へ放り出した。

さっきの攻防は電光石火の出来事で、しかもその一連の動作はすべて凌少に背を向けて行われたものだった。

だからこの一部始終を知っているのは江可儿と私だけで、他の者たちは何も知らない。

他の者たちが見たのは、突然江可儿が私に捕まり、そして投げ出され、その間にパチパチと音が数回鳴り、気づけば江可儿が私から一丈ほど離れた場所に立...